
企業価値の確認
警備会社の企業価値診断
利益だけでなく、人員体制、取引先、契約継続性、教育記録、認定・届出、代表者依存まで、警備会社ならではの評価ポイントを整理します。
企業価値・株式価値・売却価格は同じとは限りません。
事業全体の価値をみる企業価値(EV)と、株主に帰属する株式価値を分けて考えます。現預金、借入、非事業用資産、必要な運転資金など、評価・調整する項目と基準日をそろえることが出発点です。
評価額は価格交渉の材料です。最終的な譲渡対価は、引き継ぐ範囲、契約の継続性、人員体制、調査結果、支払条件等を踏まえ合意します。警備員数や売上、利益の一律倍率だけで決めません。
株式譲渡では通常株主が、会社による事業譲渡では譲渡会社が対価を受け取ります。税金や費用等もあるため、売却価格と株主個人の手取りは区別します。
概算価値を相談する現場別の粗利と、給与を支払える資金を確認する
単価から人件費だけを引かない
現場の請求額と配置・勤務・給与を対応させ、時間外や夜間の割増、法定福利費、交通費、採用・教育、欠員時の応援、協力会社への支払まで確認します。会社全体の利益と照合し、どこまで費用を含めた粗利かを明示します。
予定配置と実際の勤務を照合
施設の契約ポスト、日勤・夜勤、追加対応、交通誘導の雨天延期、イベントの増員を区分します。休憩・仮眠・待機の取扱いは勤務の実態と照合し、未払賃金等の論点も確認。値上げの予定を実現済みの利益に含めません。
給与支払と入金の差を見る
契約の締め日・請求日・回収日と、給与・交通費・社会保険料等の支払日を並べます。入金前に人件費が出る現場、売掛金の滞留、前払・立替を確認し、引継ぎ時に必要な運転資金を整理します。
在籍人数を、現場を継続できる体制へ読み替える
名簿上の人数だけでなく、実稼働、勤務可能日、通勤圏、資格、所属営業所、担当区分を確認します。警備員が属する営業所・業務区分ごとの指導教育責任者と、現場に必要な検定合格警備員の配置を分けて整理し、新任・現任教育の計画と実施記録を照合します。
隊長・管制担当・教育担当が継続する意向、代替要員、採用と定着の状況も重要です。機械警備では管理者、基地局・待機所、対応体制も確認します。協力会社については契約と指揮命令関係を確認し、警備業務で禁止される労働者派遣と混同しません。
認定・顧客契約・雇用を分けて承継条件を整理
警備業の認定は事業者が受けるもので、営業所ごとの許可とは異なります。株式譲渡では法人は同じでも、役員・営業所・選任者等の変更と必要な届出、顧客契約の株主変更条項を確認します。事業譲渡では、買い手自身の認定・届出・運営体制を確認し、営業開始までの手続を所轄警察署へ事前確認します。
顧客契約は期間、更新・解除、単価、仕様書、承継時の承諾などを照合します。事業譲渡で労働契約を移す際は、対象従業員の真意による承諾が必要です。認定、顧客、隊員が全て自動で引き継がれるとは考えません。詳細は警備会社M&Aの流れをご覧ください。
初期診断で整理する6つの資料
全ての資料がそろう前でも相談できます。まず匿名の概要から、不足と開示順序を整理します。
| 財務・資金 | 決算・試算表、借入・現預金、売掛金の回収予定、給与等の支払予定、未払費用。 |
|---|---|
| 現場・採算 | 現場別売上、配置・勤務実績、給与・外注・交通費、追加対応、単価改定の実績。 |
| 契約・顧客 | 契約台帳・仕様書、期間・更新・解除、承諾条項、主要取引先への依存と継続理由。 |
| 認定・営業所 | 認定番号・有効期間・標識、申請・届出控え、営業所・業務区分、変更や是正の履歴。 |
| 人員・教育 | 人員構成、資格・選任、教育計画・実施記録、就業条件、稼働・定着と引継ぎ意向。 |
| 管制・事故・装備 | 管制と欠員対応、事故・苦情・是正、保険、車両・機器の契約、協力会社の役割。 |
2024年4月以降は警備業の認定証が交付されないため、旧認定証の有無だけで判断せず、現在の認定・更新・届出記録を確認します。隊員情報や現場の警備計画などは、既存契約の守秘義務と開示目的に応じ、必要な範囲から段階的に共有します。
概算は売却の判断材料として使う
初期診断は売却成立や価格を保証するものではありません。雇用・現場継続、代表者の関与、必要な引継ぎ費用も含めて条件を整理します。当社が譲渡企業様から受領するM&A支援手数料は成功報酬まで0円です。税金や登記、DDなど外部専門家費用・実費は対象外です。
警備会社M&Aガイド
警備会社M&Aの業務別・地域別ガイド
警備会社の譲渡・会社売却では、施設警備、交通誘導警備、雑踏警備、機械警備、地域密着の取引先、警備業認定、指導教育責任者、教育記録、管制表、隊員さんの稼働状況まで整理することで、買い手に伝わる情報の精度が上がります。
まだ売却を決めていない段階でも、匿名で相談できます。
警備会社の譲渡可能性、概算価値、買い手候補の方向性を、秘密保持を前提に整理します。
